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【相続発生後】不動産の相続税の仕組み・計算方法は?90日以内に試算・判断が必要です。専門家への相談方法もサポート

【相続発生後】不動産の相続税の仕組み・計算方法は?90日以内に試算・判断が必要です。専門家への相談方法もサポート

故人が残した不動産は遺族の生活拠点として利用されたり、相続税の支払いのために売却されたりします。

どのような取り扱いをするにしろ、不動産は非常に大きな価値を持つ財産です。

大事な相続不動産を正しく処理できるよう、相続全体の期限税金の処理方法を知っておきましょう。

本記事では「不動産の相続税について仕組みや計算方法」を確認すると同時に「相続全体の処理における注意点」なども解説していきます。

なお本章では相続発生後の相続税について扱いますので、生前の相続税対策ではないことをあらかじめご了承ください。

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【目次(タップで移動できます)】
不動産相続にかかる相続税について
土地評価額の計算方法
相続税の控除
不動産の相続税は誰に相談すればいい?

相続税の計算・申告は税理士のサポートを受けよう

相続税の計算・申告は税理士のサポートを受けよう

今すでに相続が発生していて相続税の処理が必要な状態であれば、できるだけ早く税理士に相談して失敗のない手続処理を目指すようにしてください。

相続税は自分で計算して税額を算出し、申告納税をすることも不可能なわけではありませんが、正確な計算をするためには正しい知識の獲得が必要です。

相続税は、同じ税理士でも相続を専門分野としていない税理士ではミスがでることもあるほど難しい領域です。

頑張って自分でやろうとしても、素人の方では計算ミスが起きやすく、不正確な相続税の申告をすると税務上のペナルティを受けてしまいます。

本来よりも少ない額で申告納税をしてしまうと「過少申告加算税」などのペナルティの対象になり、金銭的な不利益を被る危険があるので注意が必要です。

90日以内の試算、10ヶ月以内の納付が必要

相続は発生を知ってから90日以内に、「相続」or「相続放棄、限定承認」を決めないといけません。

90日という非常に限られた時間の中で、すべての遺産を調べ、相続した方が良いかどうかを決断します。

プラスの財産よりも借金などマイナスの財産の方が大きければ、相続放棄が必要な場合もあるため、短期間で慎重な調査・決断が求められます。

さらに、相続税の申告・納税は相続発生から10ヶ月以内に行わなければなりません(遅れると税務上のペナルティあり)。

一般人がどこに、どれだけの財産があるか調べ、判明した財産の相続税評価額を算出して、遺産分割や相続税の処理を同時に進めていくのは至難の業です。

早めの段階で専門家の力を借りて、不備の出ないように手続きを進めていくことが望まれます。

当法人では不動産相続のお悩みを窓口ひとつでノンストップ解決

不動産は必要に応じて売却(=換価処分)し、相続税の資金として利用することが検討されます。

相続不動産の売却をするには、不動産業者、司法書士(登記の依頼)、税理士(税金の計算)など多方面の専門家の力を借りる必要があります。

相続が発生して慌ただしい時期に、自分で個別に専門家を探すのは非常に大変です。

当法人は不動産相続の専門家であり、すべての手続きをワンストップで行えます。

不動産売却から登記、納税まで各専門家と連携してお悩みの対処にあたります。

遺産に不動産が含まれる相続が発生しましたら、ぜひ当法人にご相談ください。

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不動産相続にかかる相続税について

不動産相続にかかる相続税について

ここからは相続対象となる不動産の相続税について見ていきます。

相続税に関しては基礎控除などの措置があるので、これらを使いこなすことで相続税の負担を軽減することができます。

基礎控除が受けられる

相続税には基礎控除枠があり「3000万円+(600万円×法定相続人)」の額までの遺産額であれば相続税がかかりません。

また、被相続人が残した負債を引き継いだ相続人や、葬儀費用を支払った相続人はそれらの費用を遺産額から控除できます(=債務控除)。

▼おもな債務控除の対象
・借金や未払金
・未払いの医療費
・未払いの住民税、所得税、固定資産税等
・連帯債務
・通夜の費用
・葬儀費用 など

香典費用は債務控除の対象にならないなど、注意が必要な点もあるので計算時には専門家の確認を受けるといいでしょう。

さらに非課税財産になるものは遺産に含めなくても良いというルールがあり、一定の生命保険金や死亡退職金、弔慰金などを遺産に含めずに計算できます。

法定相続分

相続人の組み合わせ配偶者の割合その他の割合
配偶者と子供1/21/2
配偶者と直系尊属
※父母や祖父母のこと
2/31/3
配偶者と兄弟姉妹3/41/4
配偶者ない-全額

法定相続割合では配偶者がいる場合は、必ず配偶者に遺産が渡るようになっています。

配偶者が以外では子供が第一順位として優先されます。

相続税の速算表

課税遺産総額×法定相続額税率控除額
~1,000万円以下10%-
1,000万円超~3,000万円以下15%50万円
3,000万円越~5,000万円以下20%200万円
5,000万円越~1億円以下30%700万円
1億円超~2億円以下40%1,700万円
2億円超~3億円以下45%2,700万円
3億円超~6億円以下50%4,200万円
6億円超55%7,200万円

■参考:相続税のしくみと計算-三菱UFJ不動産販売

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土地評価額の計算方法

土地評価額の計算方法

土地の評価方法は「路線価」「倍率方式」の二種類があります。

相続税評価額の算出は複雑かつ難解であるため、ここでは概要のみを確認し詳細は税理士にご確認ください。

路線価方式

おもに市街地など人口の多いエリアにある土地に適用があるのが路線価です。

路線価は国が示す土地の基本的な評価額で、まずはこれを確認したうえで必要な補正を加え、実際の相続税評価額を出していきます。

「360D」などと書かれているのが基本的な路線価で、その数字から延ばされた矢印はその路線価が適用される範囲の土地を示しています。

1㎡あたり千円単位の表示となるので、上の例では1㎡あたり36万円の土地を意味します。

ちなみに「D」などのアルファベットは借地権割合を意味し、貸家を建てている土地や借地権の評価を行う際に関係してきます。

路線価の補正要素

①奥行価格補正
面している道路からの奥行きに着目し、使い勝手を考慮する補正です。

②側方路線影響加算率、二方路線影響加算率
側面や裏面の道路に面している土地に関して使い勝手を考慮する補正です。

③不整形地補正率
不整形な土地は使い勝手が下がるのでその分の評価減が可能です。

④間口狭小補正率
面している道路との間口が狭い土地の使いづらさを考慮する補正です。

⑤がけ地補正率
がけ地に面した土地の減額に関する補正です。

各種補正、調整はほかにも多くあり、これらを組み合わせながら相続税評価額を算出していきます。

倍率方式

土地の評価方法は原則として「路線価」が採用されますが、郊外や山間部など路線価が設定されていない土地もあります。

その場合は「倍率方式」が適用されます。

・倍率方式:固定資産税評価額×国税庁が定める倍率

■参考:財産評価基準書-国税庁

【ポイント】
正しい評価ができないと損をしたり、税務上のペナルティを受ける危険があります。
素人判断で進めず、専門家への相談を強くおすすめします。

【注意】相続不動産の購入額がわからないと税金が高くなります!

不動産売却においては「取得費」という経費を計上することができ、この経費を多く見積もるほど不動産譲渡所得税の負担を下げることができます。

逆に取得費をうまく使えないと税負担が上がります。

▼取得費の一例
・土地建物の購入代金
・仲介不動産業者に支払った手数料
・契約書に貼付した印紙税
・測量費
・登録免許税
・不動産取得税 など

問題は取得費を証明する資料が相続不動産の場合紛失しているケースが多いことです。

数世代前に購入された土地に関する契約書などの資料は残っていることの方が稀で、多くは資料を用意できません。

取得費が分からない場合は、概算取得費として「譲渡収入(売却金額)×5%」を計上するルールとなっており、このルールでは大半のケースで税負担が増してしまいます。

【注意】
昭和30年代以前に購入された不動産は社会情勢や貨幣価値の違いから5%ルールの方が有利になることもありますが、こうしたケースは非常に少ないです。

購入額がわからないと税金はこんなに高額に!

たとえば相続した土地が5,000万円で売れたとしましょう。

数世代前に購入された土地で取得費がわからないため、概算取得費は「5,000万円×5%=250万円」となります。

さらに、譲渡費用として不動産業者に支払った手数料156万円を設定します。

この場合、課税対象となるのは5,000万円-(250万円+156万円)=4,594万円です。

税率は5年超保有の長期譲渡所得として20%を適用し、算出される不動産譲渡所得税は4,594万円×20%=918.8万円です。

5,000万円で売れた不動産の取得費(≒購入額)が250万円になるなんて、あまりにも安くて驚く方がほとんどでしょう。

本当にピンチなときは当法人にご相談ください!

本当にピンチなときは当法人にご相談ください

相続不動産は先代、先々代などが相当以前に購入する物件などもあり、購入時の取得費を証明できる資料が無くなっていることが多いです。

どうしても取得費を証明できそうにないときは、ぜひ当法人にご相談ください。

当法人は相続税に強い税理士と提携しており、不動産の取得費がわからないケースでも可能な限り税負担を下げられるよう尽力致します。

実際、取得費不明の不動産売却でもかなり税負担を下げられるケースは多くあり、当法人では数多くの解決実績を有しております。

相続税でお困りの方はぜひ当法人にご相談ください。

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条件を満たせば使える相続税の控除がある

条件を満たせば使える相続税の控除がある

相続税については、国民の負担を軽減するためにさまざまな控除施策が用意されています。

基礎控除が代表的ですが、それ以外にも色々あり条件を満たせば利用できます。

控除額が大きいものは利用条件も細かくなりますが、利用できるのであれば必ず利用して税負担を軽減しましょう。

1.小規模宅地の特例

土地は評価が高額になるので、生活や事業に必要な土地は特別に相続税評価額を下げられるようになっています。

条件を満たす宅地はその種類に応じて200㎡~400㎡の範囲で、50%~最大80%の減額評価が可能です。

とくに利用が多いのが「特定居住用宅地等に該当する宅地」で、被相続人が居住の用に供していた土地が対象となり330㎡まで80%の評価減となります。

2.配偶者控除特例

相続人のうち配偶者については、「1億6千万円」または「法定相続分までは相続税がかからない」という特別待遇を受けられる特例があります。

3.未成年者控除

条件を満たす未成年者は「(18歳-相続した時の年齢)×10万円」までの税額控除を受けられます。

4.障害者控除

条件を満たす一定の障害者の方は「(85歳-相続開始時の年齢)×10万円」までの控除を受けられます。

特別障害者に該当する方は上記の10万円が「20万円」になります。

5.贈与税額控除

相続開始前3年以内になされた贈与につき、生前贈与加算のルールにより相続税の対象となったものについてはすでに支払われた贈与税額を控除できます。

6.相次相続控除

10年以内に2回以上の相続が連続した場合に、一定の相続税の軽減措置が受けられます。

7.外国税額控除

相続税の対象になる海外資産について、当該外国で相続税に相当する税金を支払っている場合、その分の金額を相続税から控除できます。

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不動産の相続税やその他の悩みは誰に相談すればいいの?

不動産の相続税は誰に相談すればいいの?

不動産の相続および相続税に関する適切な相談先について解説していきます。

税理士

税理士

相続税の計算・申告は「税理士」の担当です。

相続人が支払う相続税の手続きだけでなく、被相続人の準確定申告についても税理士にお任せできます。

準確定申告とは、被相続人(=故人)の確定申告のようなもので相続発生から4か月以内が期限です。

相続税の計算や準確定申告は手続きや事前準備が煩雑なため、最初から相続税に強い税理士に任せると安心です。

司法書士

司法書士

相続不動産の登記等については「司法書士」が専門家です。

相続税の計算等はできませんが、相続税の対象になる財産の洗い出し(財産調査)を任せることができ、不動産の相続登記もそのままお願いできます。

不動産売却を検討しているなら当法人

不動産業者

不動産の売却に関しては、買い手探しや営業活動などの実務を不動産業者に依頼するのが一般的です。

当法人は相続不動産の取り扱いに特化した団体です。

税理士や司法書士と連携しながら、相続不動産の売却までワンストップでお任せ頂けます。

ご相談者さまは同じ説明を各所で繰り返す必要はなく、当法人の相続コーディネーターにお話し頂くだけで済むので手間がかかりません。

相続不動産に関するご相談や各種手続きはぜひ当法人にお任せください。

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相続税の計算・申告をミスしたときのリスク

相続税の計算・申告をミスしたときのリスク

相続税の処理は自分で進めることも不可能ではないものの、制度が複雑なため素人の計算ではミスが出る可能性が高いです。

不正確な申告をしてしまうと以下のようなペナルティの対象になるのでご注意ください。

過少申告加算税

本来必要な相続税よりも少ない額で申告、納税をしてしまうと、不足分の税金を追加で納めなければなりません。

さらにケースに応じて5%~15%の「過少申告加算税」が上乗せされます。

無申告加算税

必要な相続税の申告自体をしなかった場合、「無申告加算税」として本来の納めるべき額に5%~20%が加算されます。

重加算税

仮装や隠ぺいがみられるなど、悪質性があるケースでは加算割合がさらに重くなる「重加算税」の対象になる可能性もあります。

重加算税が適用されると35%~40%に加算割合が増額されます。

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まとめ:ミスなく一発で相続税の計算・申告を終わらせるにはプロの力を借りよう

相続不動産のお悩み、お気軽にご相談ください

不動産のうち土地は相続税評価額の計算が難しく、素人では対応しきれません。

基本的には税理士に依頼して、申告内容に不備がないようにしましょう。

また、相続税の申告納税には期限があり、相続全体としては相続放棄を決める90日が重要な期限となってきます。

相続が発生したらこの90日を意識しながら、期限内に必要な手続きを終わらせるようにしてください。

当法人は不動産相続の専門家です。

税理士、弁護士と連携しながら、不動産相続の相談をワンストップで対応いたしますので、手続きでお悩みの方はぜひご相談ください。

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本記事の監修者

税理士・行政書士

税理士法人アップパートナーズ税理士・行政書士
豊福 陽子

税理士・行政書士 豊福 陽子(とよふく ようこ)

福岡県北九州市出身・同志社大学法学部卒。平成26年税理士登録。税理士法人アップパートナーズ相続税担当。最近の趣味は娘とゴルフ。帰りが遅くても猫が出迎えてくれるのが最近の癒し。

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